できるだけ使ってみよう。
今、君の前には2人のお姫さまが座っている。
ひとりは、辺りに花のいい香りをふりまいているお姫さま。
もうひとりは、口からヘビやクモを吐き出し続けているお姫さま。
君はどっちのお姫さまと話してみたい?
――もちろん、花の香りのするお姫さまだよね。
ヘビやクモが口からうじゃうじゃと出てくるお姫さまには、近づくのも遠慮したいはずだ。
たしかに現実にはヘビやクモを口から出している人なんていないよ。
けれど似たものを口から吐き続けて平気な人はいる。
近くの人をイヤーな気分にして、周りの雰囲気を一気に悪くするもの。
それは文句や不満といったマイナスの言葉だ。
「あいつ超ムカつく!」
「あ~あ、つまんないな」
「絶対ムリ!」
この子は気付いてないんだろう。
自分がどれだけ周りの空気を悪くしているのか。
そして自分がどれだけつまらない存在になっているかということも。
マイナスの言葉に対して、初めはまわりもうなずいてくれるかもしれない。
「そうだよね」
「やりたくないよね」
なんてね。
でも、それも初めだけだよ。
いつも文句ばっかり言っている人といっしょにいて楽しいはずがない。
ひとり、またひとりと離れていってしまうだろう。
反対にプラスの言葉を口にする人の周りには人が集まってくる。
「楽しいね!」
「がんばろうよ!」
「よし、やってみよう!」
こんな言葉を聞くと、自分も前向きにがんばれる気がするから。
人には明るいところに集まるっていう習性がある。
夜中のコンビニが必要以上に明るいのもそのためだ。
同じように、心が明るくなれるところにも人は集まってくるんだよ。
マイナスの言葉を連発して、いいことなんてひとつもない。
多少勉強ができたとしても将来成功するのは難しいだろう。
そもそも文句ばかり言っている子で、勉強ができる子を僕は見たことがない。
いつもだれかのせいにしてがんばることをしないんだから当然だよね。
もし君がマイナスの言葉を使っていると思ったなら、今がチャンスだ。
できるだけプラスの言葉を使うようにしよう。
言葉の力は君が思っているよりずっと大きい。
まわりの人の君を見る目が、そして何より君自身が変わっていくはずだ。