✕がついた問題を大切にしよう。
今日の授業でのこと。
「先生、丸付け終わったよ!」
「おう!じゃあ裏に間違えたところだけもう一回やってみて」
「え~、メンドクサイ……」
「なーに言ってるの。直しをしないと勉強にならないでしょ」
問題を解いて、○と×をつけただけでは勉強したことにはならない。
それは「できる問題」と「できない問題」を仕分けただけだからね。
大事なのは×がついた問題をできるようにすること。
それをやってはじめて力がつくし、勉強したといえるんだ。
できる子はそれが分かっているから、間違えた問題を大切にする。
なぜ、自分は間違えたのか。
なぜ、その答えになるのか。
もしわからなかったら、必ず質問してくる。
すべての×をそうやってつぶしていくから、さらにできるようになっていくんだ。
「まだまだこれからだな」っていう子は、まず丸付けからしていい加減だ。
漢字を間違えてようが、マイナスがついてなかろうが○。
1文字もかすっていない答えに○を付けていることだってある。
同じように間違い直しもいい加減だ。
なぜ間違えたのかを考えもせず、答えだけ暗記しておしまい。
イ、ア、大きな島、b……
問題も見ずにササッと裏に書く。
それで「はい!できました!」って言われてもね。
せっかく時間をかけて解いた問題の意味がまったくない。
解けた問題なんて、正直どうだっていいんだ。
だって、それはもう君の頭の中に入っているんだから。
ほんとうに価値があるのは、間違えた問題の方だよ。
×がついた問題こそ、君を伸ばしてくれる宝物だ。
さっきと同じ時間、別の男の子。
「先生、24個も間違えちゃった……」
「いいんだよ。じゃあ君は1枚のプリントで24個も賢くなるんだ。すごいじゃん!」
×を大切にしていこう。
きっとできるようになるからね。