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返事、あいさつ、靴をそろえる……
当たり前のことをできる子が
伸びていく。

新潟でパティシエの専門学校に通う女の子。

彼女があこがれの鎧塚俊彦さんに会いに行くっていう番組があった。

日本トップのパティシエである鎧塚さんに会った彼女は、「ナッペ」っていうクリームの塗り方を教えてほしいって頼む。

鎧塚さんはトッププロならではの技術を彼女に教えたあと、技術よりもっと大切なことがあると彼女に言った。

「ケーキ屋さんは技術がいちばん大切かと思うけどそうじゃないんだね。

技術っていうのは長いことやってたら自然と身に付いてくる。

土台さえしっかりしてたら、経験でドンドン積み上がっていくんだ。

そして技術は土台じゃないんだよね。

土台っていうのは、ちゃんと掃除ができるとか挨拶がきちんとできるとか、そういうこと。

お菓子屋としてもっとも大切なのは人としてのことなんだよ」

 

これはパティシエに限った話じゃない。

どんな仕事にもいえることだよ。

もっと言えば、勉強だって、音楽だって、スポーツだってみんなそうだ。

 

バスケで全国大会に出場した中村学園の監督もこう言っている。

「わたしはあいさつのできない生徒にはバスケットを教える気がしないんです。

伸びないのは分かっていますから」

 

まずは土台をしっかりつくらなきゃいけない。

その土台っていうのは、いわゆる掃除とかあいさつとか、人としてあたりまえのこと。

どれも特別な能力なんていらない。

やろうと思えばだれにでもすぐにできることだよね。

だから「できるかできないか」じゃなくて「やるかやらないか」だ。

あたり前のことをきちんとやる。

そうやって、君の大切な土台をつくっていこう。

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